画像の一元管理・閲覧を容易にするシステム

沖縄県立 八重山病院様
内科    今村 昌幹先生
沖縄県立八重山病院(沖縄県石垣市)は、地域の中核病院として救急医療や入院治療を担う基幹病院です。1949年の開設以来、「地域と共に“より良い生”を支援します」という理念のもと、地域に根差した医療を実践し、現在は、約300床、24の診療科を有しています。
また、地域医療機関と連携し、効率の良い医療の提供、患者サービスの向上にも積極的に取り組んでいます。
導入の経緯

PACSの導入が検討され始めたのは、2009年で、ちょうどレセプトシステムをはじめ、検査・看護支援等の部門システムが順次導入されていた時期でした。このころ、CT画像など一部の放射線画像の電子保存が始まっており、当初から放射線科の画像だけでなく、院内の医用画像をすべて一元管理するという構想を元にPACSベンダーの選定が行われていました。このほかにも、性能、ランニングコスト、他システムへの親和性などの条件を元に選定が行われ、すべての条件に合ったPSPが選ばれることとなりました。
現在では、超音波、内視鏡、肺機能画像をDICOM変換してPACSに取り込んでいるほか、外来や手術室で撮影されたデジタルカメラの写真データ、生理検査で得た心電図、聴力検査、血圧脈波、ABRなどの結果スキャン画像も患者情報を付与してPACSに保存しています。また、その後の統合検査情報システム「Portal Space Ace」の導入により、院内で発生した文書の電子化・閲覧も可能となり、放射線科のみにとどまらない、総合的な院内のデータ管理を可能にしています。

導入の感想

内科    今村 昌幹 先生

導入時には全くトラブルもなく、バックアップ用に残しておいたフィルム出力装置も一度も使うことはありませんでした。当院では当初からPACSを放射線部門の画像システムではなく、総合画像管理システムとして運用することを念頭に置いておりましたので、ベンダーからも前向きな協力を得られ、実現できたことに感謝しています。そして実際に使用してみると、放射線科医、診療放射線技師、医師いずれからも好評で、電子カルテ導入時にもPACSベンダーの乗り換え希望は全くないほどでした。
また、ビューアーは大変機能性に優れていると感じます。機能について追加で希望があった場合にも、ほとんどはすでに装備されている機能で、設定一つで使用可能になります。循環器動画については、当初課題があったため別システムを使用していましたが、その後課題も解決されました。画像処理だけでなく、病院の業務をよく考えてつくられたシステムだと感じています。
今後も技術の進歩の先端を安定して実現できるように提案し続けてくれると信頼しています。

< 2020年取材 >